ダンスホールの女王、Lady Saw。
本名Marion Hall。
彼女のシモネタ全開のリリックスとミュージックビジネスの中で
女性アーティストとして最も長いキャリアを持つDJとして知られているが
最近は今までの彼女とは変わりもっと繊細でソフトな彼女を見ることができる。
彼女の最新ビデオ"Infertility"(ディレクターRas Kassa)では
Lady Sawの子供が出来ないという個人的で繊細な部分を映していて
この曲は彼女の四枚目のアルバムに収録されている。
ビデオはPort Royalで撮影が行われ様々な景色がバックに現れるが
その中の一つは真っ暗な背景に様々なメッセージが書かれた物が次々に現れるシーンがあり
"My heart is full(胸がいっぱい)""Yearning for children(子供への想い)"
"in what do I keep faith(信じ続ける事)"というようなメッセージと共に色々な親子像が映し出される。
子供への愛に満ちている母親、子供を捨ててしまう母親、堕胎手術をしようとしている母親や虐待をしている親などだ。
リリックスは実にクリアでたくさんの女性が同感するだろう。
"Not having a child don't make me any less than a woman
I've got so much love to give to so much unwanted kids.
I would give anything,to have a child of my own,
But in the meantime
Let me share my happy home to the less fortunate
Take away some of the stress"
(子供がいないからと言って私の女としての価値を下げるわけではないわ。
私には恵まれない子供達に与えられるたくさんの愛があるわ
子供を産めるなら何だってあげるわ
でもその時が来るように
私の幸せな家庭が運気をあげてくれるように
ストレスを取り除かせるわ)
ジャマイカでは子供のできない女性をダンスホールも含め
「女性として不能」「オーラルセックスばかりしている」などど馬鹿にされる対象になっているが
子作りの為に長期休暇をとり不妊治療を受け、それでも子供に恵まれなかった彼女は
その体験で感じた事をこういう風潮がある中
プライベートにも関わらず歌にして同じ問題を抱え悩んでいる女性達にメッセージを送る。
歌はとても心に響きジャマイカや世界中の子供を産むことが出来ない女性に自信を与えるだろう。
情報:Observer