ジャマイカの北海岸に位置するモンティゴ・ベイ、St.JamesにあるPIER ONEで 毎年行われているビッグイベントの一つにDANCEHALL QUEEN CONTESTがあります。
これはプロダンサーを目指す女の子達がオーディションを受け、選ばれた者が出場してステージでダンスのスキルを競い合うレゲエダンスコンテストです。
勝ち抜き式でダンスの技を競い合い、 スタイルやファッションも重視された上、 オーディエンスのジャッジによってその年のダンスホール・クイーンが選ばれます。
参加者はジャマイカ各地から集まり、その応募者の数は年々増え、 イベントの規模も大きくなっています。
レゲエのプロダンサーを目指すものにとって、このDANCEHALL QUEEN CONTESTは インターナショナルへの扉となるイベントといえるでしょう。
さて本題の2002 DANCEHALL QUEEN CONTESTですが 今年は8月10日にモベイのPIER ONEで開催されました。
サウンドは恒例のSTONE LOVE, PURE PLAYAZZ。
そして今年はなんと!日本から初の挑戦者のJUNCO(BASHMENT)が出場しました。
JUNKO本人もやるしかない!という意気込みで日本から飛び立ったのですが
結果がどうしても気になるのでモンティゴベイに在住のMIYOKOさんに 前もって結果報告を頼んでいたところ、コンテスト終了後すぐに結果報告が届きました。
「ジャパン代表JUNKOさん、期待を裏切らずみごと優勝おめでとう!」
当日、現地のコンテストを見に行った広島のダンサー、Cri$syの協力もあって 会場からすぐにレポートを送ってくれたので、 ここでみなさんにもいち早く結果報告をお伝えしたいと思います。
まず最初のオープニングショーは参加者全員でON LINEを踊り登場!
過去のDANCEHALL QUEEN CONTESTのビデオを見た方はご存じのとおり、 その後はソロのダンスバトルでダンスの技を競い合います。
JUNKOのコスチュームは全身ショッキングピンクの カウボーイパンツ(?)にフリンジが流れたような華麗な衣裳。
彼女のダンスはシェイクがきれいで、品のあるスウィートなダンスだったとのことです。
最初からかなり目立っていたようで、会場もJUNKOのダンスに最初からマッシュアップでした。
コンテストの途中ではジャマイカらしくマイクやスピーカーが 故障したりトラブルもあったようですが 無事にコンテストは朝6時まで続きました。
ゲストアーチストはモベイのFIRE LIONがパフォーム。
彼のステージは相当長かったらしくプロモーターは かなりイラついていたそうですが、モベイのMIYOKOさん曰く 彼はこれから売れるアーチスト!とのことでした。
そして結果発表は次のとおり。
1位:JUNKO "BASHMENT" KUDO (賞金JA$50,000獲得)
2位:Stacy Ann Edwards (賞金JA$40,000獲得)
※Stacy Annは昨年も出場し2位を獲得している
3位:Lavern Samuels (賞金JA$30,000獲得)
ジャマイカの新聞“JAMAICA GLEANER”のENTERTAINMENTのページでは 「Japanese Woman is Dancehall Queen」という見出しの 記事が一面に掲載されました。
※写真左から順に
◆2位獲得のステイシーアン
◆優勝カップを手にしたジュンコ(BASHMENT)
◆ワールド・ヘヴィー・ウエイト・ボクシング・チャンピオンのLennox Lewis
◆プロモーターのBrian "Big Head" Martin
◆3位獲得のラヴァーン
-DANCEHALL QUEEN, PIER1, Montigo Bay, on Saturday night-
写真提供:Miyokoさん(SeeFan)
新聞に掲載された記事を簡単に訳すと 24歳の日本人ダンサー、JUNKO "BASHMENT" KUDOは 外国人による初のダンスホールクイーンとして モンティゴベイのピア1に新たな歴史を作り上げた。
・・・<途中省略>
出場者のほとんどがジャマイカンダンサーという中で 目もくらむばかりの彼女のダンスのスキルと華麗なコスチューム、 好感の持てる明るい態度は一瞬のうちに多くの観客達を魅了してしまった。
強烈なインパクトを残すステージを見せた東京在住のJUNKOは 「すごく嬉しい。最高にしあわせ!」と笑顔で答えた。
「私は死ぬまで踊り続けます・・レゲエのビートで踊ることしか考えられない!」
・・・<途中省略>
彼女は最新のダンスもすべて完璧にマスターしているようである・・ といった内容で紹介されていました。
さらに日本代表のJUNKOはベスト・パフォーマンス賞、ベスト・ドレッサー賞、 そしてダンスホール・クイーン!と3つの賞を獲得! 本当に見事な結果となりました。
優勝トロフィーはヘビーウェイト・ボクシング・チャンプのレノックス・ルイス氏から 手渡されました。
過去の例によると、このコンテストで優勝したダンサーは サウンドのPURE PLAYAZZのツアー(国内&海外)に参加できる他
TORONTO(U.S.A)で開催される「INTERNATIONAL DANCEHALL QUEEN CONTEST」に招待され、
U.S.A.やCANADAから集まる挑戦者達とダンスを競い合うことになります。
モンティゴ・ベイで開催されるDANCEHALL QUEEN CONTESTは ダンスの技を見せるチャンスの場だけではなく エンターテインメントの世界で自分の名前を売る(上げる)チャンスの場ともいえます。
初めてこのコンテストが開催されたのは1997年なので 今年で6回めになります。
私がこのダンスホールクイーンコンテストのことを知ったのは KINGSTONに在住のJA-JA PROMOTIONのTOMOKOさん (日本で初のレゲエダンスビデオ「JAMAICA DANCE HISTORY」の企画・製作者) から聞いたSTACIE(ステイシー)がきっかけでした。
その後は私自身もステイシーに関するインタビューやニュース記事などを追いかけ
SISTA'S CATALOG(2000年発行) の中で彼女の生い立ちやダンサーになるきっかけ、 ダンスへの想いやツアー活動など紹介したり、 ジャマイカのビデオを通じてステイシーの近況情報を伝えてきました。
ステイシーは今や超人気の売れっ子ダンサー。
彼女のダンスはいつ見ても野生的でどろくさいところが大好きです。
そのステイシーもこのコンテストでクイーンに選ばれたのがきっかけで インターナショナルのレゲエダンサーとして知られるようになりました。
※今現在ステイシーは事務所に所属してプロのダンサーとして活動しているそうです。
昨年2001年のダンスホール・クイーンを獲得したダンサーも インタビューの中で「5歳の時からこうなることが私の夢だった」と語っています。
このDANCEHALL QUEEN CONTESTはインターナショナルダンサーとしての名誉を 手に入れることが出来るかもしれないジャマイカン・ドリームなのです。
最後になりましたが、今年のダンスホールクイーンコンテストの終了後、 見事クイーンを獲得したJUNKOから私の元にメッセージが届きました。
「ダンスホールクイーンになりました。ダハハハハ・・・まだ信じられません」
BIG UP !! Japanese Dancehall Queen Junko!!
以上、現地レポートは広島のダンサーCri$sy
協力はモンティゴベイ在住のSeaFanのMIYOKOさん
http://seafan.hoops.ne.jp
情報提供はJAMAICA-GLEANER.COMでした。
- NUFF NUFF RESPECT!! -